当科は南大阪地域の中核病院として感染症などの一般的な小児科疾患を始め、以下のような専門性の高い疾患について外来診療を行っています。
2017年1月4日より、我々は「小児科・思春期科」へと名称を変更し、初診受付患者様の年齢を外来、入院診療共にこれまでの15歳以下から、18歳以下に引き上げました。
以下の専門性の高い疾患についてもこの対象年齢の患者様も診療を行ないます。
近畿大学医学部小児科では、一般的な小児疾患から専門医療を必要とする疾患までより幅広く、長期にわたりお子様をケアしたいという想いから、平成29年1月4日より「小児科」は「小児科・思春期科」へと標榜科を変更し、対象上限年齢を「16歳まで」から「18歳まで」に拡大いたしました。
また、胎児エコー診療も加わり、特に心疾患の早期発見、早期介入を行う試みが始まりました。お子様を胎児期から温かく見守り、健全な発育のお手伝いができることと信じています。
受診方法
■一般外来診察日は、月曜日から土曜日(土曜日は午前診のみ)です。
受付時間は、月曜日~金曜日は9:00~14:00、土曜日は9:00~11:00です。
他院からの紹介、掛かりつけ患者様の救急受診は随時受付けています。
■予防接種外来は、水曜日、金曜日の14:00~16:00に行っています。
また、木曜日の午後に特別ワクチン外来を設けており、基礎疾患がある方や、免疫抑制薬などを服用されている患者様の相談、予防接種を行っております。
■特定機能病院のため、初診される際は掛かりつけ医から当院地域連携課を介して紹介してもらうことをお勧めします。
■診察が混み合いますと、待ち時間が長くなりご迷惑をおかけすることがあるかと思いますが、当科を受診して良かったと感じていただけるよう、日々の診療に努めて参ります。
疾患名
胎児 胎児心臓病、胎児不整脈、
小児・思春期 先天性心疾患、不整脈、川崎病、起立性調節障害
成人 成人期を迎えた先天性心疾患・川崎病、先天心疾患の妊娠・出産
私たちの小児科病棟は、病院5階西端の57病棟にある一般小児病棟、3階のNICU(新生児集中治療室)の2部門にあります。
一般小児病棟5階西:57病棟
近畿大学小児科病棟では小児疾患全般の診療に加えて、腎・膠原病疾患、アレルギー疾患、循環器・不整脈疾患、血液・腫瘍疾患、神経疾患、内分泌疾患などの専門領域の治療や研究にも力をいれ、各種専門チームでの診療を行っております。
①チャイルドライフスペシャリスト在籍
大学病院という特性上、通常の血液検査や点滴処置、レントゲン検査に加え、特殊な検査や治療が多く、子供たちが不安や恐怖心を抱く機会が多い場所でもあります。
それを取り除き、子供たちが自ら積極的に治療にのぞむ気持ちを育めるよう、チャイルドライフスペシャリストという専門スタッフが事前説明や疑似体験をおこない、入院生活のストレス緩和に取り組んでいます。②院内学級制度(羽曳野養護学校分校)、保育士3名在籍
小中学生を対象とし、院内学級でそれぞれの学校で実際使っている教科書を用いて勉強をすることができます。長い入院になっても学習を進めながら治療に専念することができます。
疾患により教室に通えないお友達には、ベッドサイドでの学習支援を行っております。就学前のお子様には、プレイルームで病棟保育士による年齢に応じた保育を受けることも可能です。③病棟イベント
年間を通じて、節分の日、七夕会、ハロウィンやクリスマス会など数多くの病棟行事を催しており、小児科をローテーションしている臨床研修医の先生方にも参加して頂き、子供たちを楽しませてくれています。
特殊な疾患に限ることなく、肺炎や腸炎といった感染症患者の受け入れも積極的に行っておりますので、入院の必要な小児の紹介がございましたら、宮崎紘平(病棟医長)までお気軽にご相談ください。
NICU(新生児集中治療室)3階
NICU(新生児集中治療室)では早産児や、手術が必要な病気を持つ新生児を24時間体制で診療します。
人工呼吸などの集中治療を行うNICUのベッドが9床、回復期のケアを行うGCU(回復室)のベッドが18床あり、これは大阪府内大学病院の中で最大規模です。
府指定の地域周産期医療センターNICUとして、南大阪の周産期医療の維持発展に尽力しています。
また、当院は最重症合併症妊産婦受入れ指定機関で、重症合併症妊婦さんから出生した赤ちゃんの診療は、南大阪では当院のNICUが中心的役割を担っています。
そのため日本周産期・新生児医学会基幹研修施設の認定を得て、新生児集中ケア認定看護師も配置し、新生児の外科疾患、心疾患にも対応するなど、総合周産期医療センターレベルのNICUを目指しており、年間に出生体重1000g未満の赤ちゃんを20人、人工呼吸が必要な赤ちゃんを40人以上診療しています。
また、新生児に開胸や開腹、開頭手術を行える数少ない施設の一つでもあり、眼科手術のために近畿に限らず中四国、北陸などからも多くの転院があります。
種々の原因で胎児から新生児への呼吸・循環の適応が上手く行かなかったために脳がダメージを受けることを防ぐ脳低温療法を行っており、近隣のNICUから転院も受けています。
このような高度医療の場ではありますが、24時間面会、祖父母面会などを行い、赤ちゃんが愛情を持ってご家族に迎え入れられよう、またご家族の不安軽減のためにも、和やかな雰囲気づくりに努めています。